ラブレター・フロム・ジャパン – 灼熱の日本ジャズピアノ
来る6月、マンハッタンの高級ピアノショールーム「クラヴィアハウス(KLAVIERHAUS)」(790 11th Ave. at 54th St.)で、ジャズファン必見のピアニスト・ショーケース「ラブレター・フロム・ジャパン」が1カ月に渡り開催される。
ジム・ルース (Jim Luce)とチャールズ・カーリーニ (Charles Carlini)がプロデュースする同シリーズは、6月の毎週水曜日の夜に開催され、ニューヨークで最高級の日本人ピアニスト4人にスポットを当て紹介する。出演は、7日、早間美紀、14日、井川弥生、21日、百々徹(ゲスト:アリシア・オラテゥージャ)、28日、山中迪貴(みき)。開演時間は全日程とも6PMと7:30PMの2回、チケットはオンライン(nycjazzpianofestival.com)で購入でき、前売り25ドル、当日は30ドル。
主宰のジム・ルースは、「このジャパニーズ・ジャズ・ピアノ・シリーズは、日本とニューヨークを音楽的かつ文化的に強くつなげるイベントです。この街で、最も優れた日本人ピアニストたちを結集させ、彼らの個性ある音楽の世界観を、皆さんと一緒に楽しめることにワクワクしています」と語る。
記念すべき第一回目となるジャパニーズ・ジャズ・ピアノ・シリーズは、現在ジャズ界で最も注目すべきピアニストたちを紹介する新しいコンサート・シリーズ。日本ジャズの長年のファンにも、純粋に素晴らしい音楽に触れたいと言う方にも、このシリーズは忘れられない体験となることは間違いない。
[早間美紀: 6月7日(水) 6:00PM/7:30PM]
グラミー賞にノミネートされたピアニスト早間美紀。彼女の多才さと独創性はジャズ界でも非常に高い評価を得ている。京都出身の早間は地元でピアニスト藤井貞泰氏に師事、大阪音楽大学ピアノ科を卒業後、2003年にニューヨークへ渡った。これまでに、ジョージ・ベンソンやデイヴィッド・サンボーンを始めとするジャズ界の大物たちと共演し、他にも、ロイ・ハーグローヴ、J.D.アレン、ケニー・ギャレット、ヴィンセント・ハーリング、クリスチャン・マクブライド、ラルフ・ピーターソン、グレッグ・オズビー、マーク・シムらと言う名だたるアーティストたちとツアーやレコーディングを行ってきた。
[井川弥生: 6月14日(水) 6:00PM/7:30PM]
井川弥生はクラシックや日本民謡を含む様々な音楽から影響を受けた躍動感ある演奏家だ。作曲・編曲家としても、東京のモダン・ミュージック・ソサエティ、ビル・T・ジョーンズ/アーニー・ゼイン・ダンスカンパニー 、そして、モントリオールの彫刻家デイヴィッド・ボームフレックからの依頼を受けている。レジー・ワークマン、マイケル・カーヴィン、ハワード・ジョンソン、マイケル・アーバニアック、ブッチ・モリス、クレイグ・ハリス、レニー・ピケット、フランク・レイシー、ロニー・プラキシコ、フォスティナ・ディクソンらのバンドのメンバーとしても長いキャリアを持つ。今回は普段見られないソロピアノでの演奏を聴かせる。
[百々徹: 6月21日(水) 6:00PM/7:30PM]
東京生まれで、グラミー賞にもノミネートされたピアニスト百々徹は、4歳でクラシックピアノを始めた。名高いジャズの偉人たちから多大なる影響を受けたスタイルは、彼を比類なき才能のピアニストにしている。1995年東京の明治大学を経て渡米、1998年にはボストンのバークリー音楽院を最優等で卒業した。その後、ニューヨークへ拠点を移し、伝説のギタリスト増尾好秋のプロデュースのもと、5枚のソロアルバムを日本のレーベル、Jazz City Spiritsから発表、ケニー・ギャレット、ベニー・ゴルソン、カーティス・フラー、ルイス・ヘイズ、ルース・ブラウン、日野皓正らと共演。また、Somi(ソミ)、ニコール・ヘンリー、ラウリン・タリーズ、そして今回のスペシャル・ゲストでもあるアリシア・オラテゥージャなど、今、最もホットなジャズ・ボーカリストたちのピアニストとしても活躍している。
ゲスト・シンガーのアリシア・オラテゥージャは、マンハッタン音楽学校でクラシックの声楽とオペラの修士号を取得。オペラ歌手のキャリアを追求するだけではなく、どんなジャンルでも、自分が欲する音楽を歌えるトレーニングを受ける為だった。実際に、彼女は年に一度、規律と技術を保つ為にオペラに取り組んでいる。
[山中迪貴: 6月28日(水) 6:00PM/7:30PM]
日本生まれのピアニスト、山中迪貴(やまなかみき)は、革新的な演奏と優れた作曲で知られるジャズ・ピアノ界の有望なスターだ。2012年にニューヨークを拠点とし、この10年間、同世代の中でもピアノと言う枠を超えた重要な担い手として、キャリアを確立してきた。「軽やかで表現力豊かなタッチと確固たる技巧法を用いたメインストリームへのアプローチ」と、All About Jazzのマイク・ユルコビッチ氏や他の評論家たちから賞賛され、ファンは彼女の演奏だけではなく、その快活な性格にも魅了される。山中は、巨匠マーク・ターナーとオーランド・ル・フレミングを迎えて制作した最新作「Stairway to the Stars」(レーベル:Outside In Music)を含む、数々のリーダーアルバムが評価され、国際的に知られるようになった。また、グリニッチ・ヴィレッジのジャズ姉妹店、SmallsとMezzrowでのレジデンシーから、ニューヨークシーンのリーダーとして人気上昇中だ。また、パンデミック中は、自宅から毎週ライブストリーミング・コンサート「Miki’s Mood」を配信し、ニューヨークの優秀なミュージシャン(山中のパートナーであり、コラボレーターのドラマー、ジミー・マクブライドを含む)を取り上げ、成功を収めた。このシリーズは、山中のジャズ・スタンダードや音楽の造詣の深さを知らしめ、グレート・アメリカン・ソングブックやジャズを代表する作曲家なども、テーマに多々取り上げた。
[イベント] ラブレター・フロム・ジャパン – 灼熱の日本ジャズピアノ
Love Letter from Japan – The Excitement of Japanese Jazz Piano
[スケジュール] 6月7日(水) 早間美紀、14日(水) 井川弥生、21日(水) 百々徹、ゲスト:アリシア・オラテゥージャ、28日(水) 山中迪貴
[時間] 6:00 PM / 7:30 PM (2セット)
[会場] KLAVIERHAUS PIANOS | クラヴィアハウス・ピアノ
[住所] 790 11th Ave. at 54th Street, New York, NY 10019
[チケット] 25ドル(前売り)/30ドル(当日)
[購入リンク] https://www.nycjazzpianofestival.com