「吉祥を愛でる」スーザン・トスク コレクション ウェブ展覧会&バーチャル・オープニング・レセプション
吉祥を愛でる
スーザン・トスク コレクション
主催:日本クラブ
協賛:JCCファンド(ニューヨーク日本商工会議所基金)
ゲストキュレーター:堀 佐知子
なかなか終息しない新型コロナウィルス。現在世界では、大多数の国が厳しい状況にあります。1918年のスペイン風邪から102年ぶりの大規模パンデミックとなり、全人類が深刻な危機に晒されています。
日本では、ほぼ半世紀ぶりの東京オリンピック・パラリンピックで盛り上がるはずだったこの夏が、今年は予想に反した年として歴史に刻まれることになりそうです。こう言う時は、多くの方々に幸福を招くような縁起の良い日本の美術を楽しんでいただくひと時をご提供できればと思い、伝統的なお目出たい品々や福を呼ぶ粋なデザインがあしらわれた日本美術コレクションのウェブ展覧会を企画しました。
日本の縁起には様々な要素(安寧長寿、夫婦円満、招福祈願、五穀豊穣、大漁祈願、無病息災、子孫繁栄、厄徐など)があります。中国から来たもの、言葉の語呂や当て字から、神話や民間伝承を元に成り立つものもあり日本で育った人々には当たり前でも他の文化圏の人々には意味が不明なものも多々あります。本展では、子供や日本文化圏以外の人にもわかりやすくご説明いたします。
日本クラブの長年の会員で、日本美術収集家である、スーザン・トスク氏の莫大なコレクションより、江戸、明治、昭和時代の長寿のシンボルの鶴亀、福をもたらす七福神、宝船、富士山から瓢箪、鯛、海老、ダルマまでおめでたい意匠が盛り込まれた至宝約40点を一挙に公開します。
この中には進物や慶弔時に使われた袱紗(ふくさ)も加えられています。蓑亀、蝙蝠、西王母、折り鶴、孔雀などの各題材の意味を紐解きます。また近代日本で宮中の晩餐会や結婚式の引き出物の一つとなったボンボニエール(元はフランスやイタリアの菓子器で、bonbonière、bonboniera) と呼ばれる銀の小箱のグループもご紹介します。袱紗、帯などを含む日本の染色工芸、愛らしいボンボニエールの収集はトスク氏の若い頃からの情熱でもありました。アメリカ、日本、ヨーロッパと世界中から手元に集め深い知識を得ました。
このコレクション以外にも現代にも使われる吉祥のデザイン(麻の葉、市松、七宝、亀甲、唐草、青海波、波千鳥、矢絣、籠目)や、めでたい食べ物、芸能など、ランダムに選んだ日本のローカルな縁起ものもご紹介いたします。
また、バーチャル・オープニング・レセプションを11月12日(木)午後7時-7時45分に開催いたします。
本展のキュレーターであり、サザビーズ・コンサルタントの堀佐知子氏に、「日本美術の福と美」についてお話を伺います。
エンターテインメントは、作編曲家/マルチリード奏者(サックス/クラリネット/フルート/EWI/尺八)のザック・ジンガー氏による、尺八とサックスの演奏をお楽しみ頂きます。ぜひご参加ください!
先着500名様まで参加費無料ですが、事前登録が必要です。
こちらのリンクよりご登録ください。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_SOqkAqIJQaSTEc5Tkz7zJw
ザック・ジンガー
作編曲家/マルチリード奏者(サックス/クラリネット/フルート/EWI/尺八)
ザック・ジンガーは、ジャズと伝統的なアジア音楽が革新的に融合した曲や、ストリートファイターV、PubG、ジャンプフォースなどの主要なビデオゲームへの楽曲の提供で知られるニューヨークの作曲家であり、マルチインストゥルメンタリストです。バークリー音楽大学でフィルム・スコアリング及びジャズ作曲を専攻し主席で卒業。サックス奏者として活躍する傍ら作編曲家としてもASCAP ヤング・ジャズコンポーザー賞を4年連続で受賞しました。また、ジョニー・マンデル賞、ハーブ・ポメロイ・ジャズ・コンポーザー賞を2回、サロン・デ・ヴィルトゥオージ・キャリア・グラント、アジア文化評議会からの助成金を受賞するなど数々の賞を受賞しています。ACCからの助成金を受け、2017年に日本で5ヶ月間のフェローシップを受け、素川欣也氏、善養寺恵介氏、小濱明人氏のもとで尺八奏法を習得しました。ジャズ、日本、中国の音楽に影響を受け、2019年にデビュー・アルバム『フルフィルメント』をリリース。